2013年02月21日

『マリゴールドホテルで会いましょう』

昨日20日水曜、インドを舞台にした『マリゴールドホテルで会いましょう』を観ました。

起承転結がありラストはハッピーエンドでまとめているが、やや盛り込みすぎに感じた。原作を読んでないが、多分脚本は原作に忠実なのではないだろうか。インド旧来のしきたりを重視する母と、新しい価値観を持つ息子との対立という、ある意味インド映画の定番的図式を、インドの抱える今日的課題として制作陣は提示したいのだろうが、見ている側の視点が定まらず蛇足的な印象。この辺はもうバッサリ削除していいと感じた。

それよりインドに来たかつての宗主国出身者たちを、個別にもっと丹念に描く方が、対比的にインドを浮き立たせられるのではないだろうか。せっかくインドを知るイギリス老人という希少な設定なのだから、それぞれ抱えてきたバックボーンやそれぞれのインド観などをより特化した方がいい。
とは言え特に冒頭シーンなど、イギリスにおけるインドの見られ方などが垣間見れて少なからぬ発見もあり参考になった。あと音楽とその挿入のされ方が非常に良かった。

舞台となるジャイプールは、ストーリー上インドの後進性をかなり誇張させたイメージで描かれている。そのため大体10年〜15年前によく見られた光景がそこに描かれていてある種の懐かしさを感じさせる程、逆に言えば現代のインドの急速な発展を思い知らされた。

マレーシアやタイなど東南アジアの居心地のいい国などは高齢者のためのロングステイ用ビザを出しているが、インドも将来的にそういう方向になるのだろうか?仮になったとしてもビザ取得要件など相当厳しいものに違いなく、ならばそんな苦労してまでこの映画に描かれたような過酷なインドにロングステイしようとする高齢者など果たして旧宗主国出身者以外に居るのだろうか?などといったことを考えさせられた。
posted by asiahunter at 21:05| Comment(0) | ■インド文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする