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2007年04月04日

サラスヴァティー・プージャ

建国記念日にあたる07年2月11日、川口市某会館で知人の在日ベンガル人グループによるサラスヴァティー・プージャ(ベンガル風に読むと『シヨロショッティ・プジャ』)がおごそかに執り行なわれた。

主催したのは在日歴十数年というベテラン(?)のベンガル人R氏で、彼と彼を取り巻く一団によって 主催され、招待状や告知によって集結した多くも彼の交友関係の範囲内の人々であった。
尚、R氏がサラスヴァティー・プージャを企画・実行したのは今回が初めてである。在日歴数十年という人々を中心とした在日ベンガル人会は既に存在し、大田区田園調布付近の会館などでサラスヴァティー・プージャは既に何度も開催されている。またドゥルガー・プージャなども同会によって主催されているものの他、バングラディシュ出身者が中心となって構成されているベンガル人会によっても神田などで秋頃に開催されている。R氏はそのいずれとも別に、今回独自に企画・実行した訳である。

↑今年2007年の設立である事が旗にも明記されている。

ある程度の年数を異国で過ごし、経済的・社会的にも安定してくると、次に求めるのはナショナリスティックな感情とそれに伴う権威付けなのであろうか。ただR氏にはそういったものはあまり感じられず、純粋にサラスヴァティー女神に対する篤い信仰心が感じられただけであった。(ドゥルガー・プージャは自らは開催しないという)従って、集めてただ飲食させるだけというような形式的・金銭的なイベントの対極的な、信仰に裏打ちされた真面目なイベントであった。
いずれにしても、在日インド人が故国を偲んで執り行なう宗教的イベントを最初の段階から垣間見ることが出来たのは貴重な体験である。

↑祭壇に掲げられた手作り感いっぱいのサラスヴァティー像。


↑ベンガル語による解説・朗読などが延々と続く。至って真面目な雰囲気。

多くの屋内貸し会場がそうであるように、この日彼らが借りた会場も、内部での調理が不可能である。あらかじめ外部で作った菜食のカレー・キール・アチャールといった神聖な食事は市販の弁当ケースに入れて配られた。

↑質素な味わいが信仰心を覚醒させるような昼食。

催しは夜まで続いたが、夜になっての食事は近くの中華屋からの出前のようで、大皿にシューマイやギョーザ、鳥のから揚げなどがバイキング形式で饗された。

この日の来場者数は約200人ほどであっただろうか。一人当たりの入場料を3,000円に設定していたので、会場レンタル料や食事その他諸経費を払ってもかなりお釣りが来る計算である。だが、R氏の姿勢には収益性というものは感じられない。
埼玉の川口は特に以前からベンガル系労働者が多く在住する所として有名で、在住者の多くは十数年ほど経過しており、日本語も堪能である。また相撲や野球といったスポーツ・芸能界にも関心が高いのが特徴である。その堪能さは同じインド出身のIT系の人々の話す堪能な日本語に比べて、その内容に於いてより土着的・スラング的であり、興味深い所である。

尚、サラスヴァティー・プージャとは以下のような祭りである。
他州(特に北インド)に於いてヴァサンタ・パンチャミーが行われるこの日、ベンガル地方では学問と技芸の女神サラスヴァティーのプージャーが行われる。

ベンガルの中心地カルカッタで最も盛んで、ドゥルガ・プジャ程の規模ではないものの、街の辻などにはパンダル(仮設神殿)が設えられ、クマールトゥリといった工房街で各町内ごとに発注されたサラスヴァティー女神像がその中に鎮座し、プージャが捧げられる風景が見られる。
女性によるウル(裏声での歓喜表現)や法螺貝での勧請儀礼、司祭のマントラによる壷への降臨、河流しの儀礼(天界帰還)など、祭礼の手順としては大祭ドゥルガ・プジャの縮小版ともとれ、ドゥルガ・プジャを見るチャンスの無い向きには興味深いかも知れない。



posted by asiahunter at 13:10| Comment(0) | ■在日インド系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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